どーもです。キャロウェイのニューモデル「PARADYM Ai-SMOKE」シリーズを試打できました。長々と紹介してきた同シリーズもいよいよ今日が最後ですが、今日紹介するのは、3モデルラインアップのアイアンの中で、最も軽量かつ扱いやすさを意識したであろうモデル「PARADYM Ai-SMOKE MAX FAST」アイアンです。早速、いってみましょう。


まずは見た目から。


先代「PARADYM MAX FAST」アイアンはトウの高さを抑え、やや長方形をイメージさせる形状でしたが、「PARADYM Ai-SMOKE MAX FAST」アイアンはむしろトウが立って、トウ・ヒール方向によりコンパクトなイメージでした。新作3モデルではトウ・ヒールにウエートを振った「PARADYM Ai-SMOKE HL」アイアンに近いイメージですが、バックフェースのプレートの山はよりトウ側に振られていました。

フェースはセミラージっぽいけど、3モデルではトウ・ヒール方向が最もコンパクトにも感じました。そして、最もトウが立っている感じでした。

ソール幅はフェースに対して適当ですが、パッと見た感じ3モデルで最も薄く見えたのは気のせいかな?

ネックはセミグース。ボディの厚さは3モデルの中間ですが、フェース後部のウエートポジションはそれぞれ違いましたね。

構えてみるとこんな感じ。トップブレードの厚みは3モデル最大を確保。トウが立って見えるので、結構つかまりがよさそうなイメージも受けます。

今回試打したのは、スチールシャフト「NSPRO850GH neo」Sフレックス装着モデルの#7。スペックは、ロフト角26度、ライ角61.5度、長さ37インチ、総重量400g、バランスD1。シャフトスペックは、重量88g、トルク2.0、中調子。


試打会場は東京・メトログリーン東陽町、ボールはブリヂストンゴルフのレンジ用2ピースボール使用。


持ってみた感覚ですが、重量的にはやや軽めで、グリップもやや細め。ワッグルしてみると、スチールでも結構しなります。ヘッドの振れ幅は、スチールにしては大きめにも感じました。素振りしていると、総重量的に軽いので、いつもより無意識にたたけちゃいそうな感じもありました。


実際に打ってみると、ボールの上がりやすさは「PARADYM Ai-SMOKE」アイアンとほぼ同じ。でも、ロフト角26度で「PARADYM Ai-SMOKE」アイアンよりも2度立っていることを考えれば、かなりの上がりやすさですね。それにしても、#7で26度って…。10年前なら#4とか#5のロフトです。そう思うと、「実はアイアンもめっちゃ進化しているのね!!」などと妙に感心してしまいました。今回「MAX FAST」シリーズのウッド系には、かなりの好印象でした。でもこのアイアンは、ボクには、さすがにアンダースペック気味。レンジ試打でも、つかまり過ぎるのでやや逃がすイメージが必要だったり、スイングの途中で「あっ!?」とか思うと、軽い分修正ができてしまったり(この修正がくせ者で、絶対にうまくいきません!!)と、ナイスショットのために意識することが多過ぎでした。「シャフトにNSPRO950GH neoを挿したら、おもしろくなるかも!?」なんて思っちゃいました。


スカイトラックの弾道はこんな感じで

その各球データはこちら。


【3球平均】

HS38.2m/s、初速48.7m/s、打ち出し角17.7度、バックスピン量3418.6rpm、サイドスピン-1072.6rpm、飛距離178.4y

【ベスト】

HS38.2m/s、初速48.7m/s、打ち出し角18.4度、バックスピン量3239.5rpm、サイドスピン-1156.3rpm、飛距離179.4y


打感はマイルド感強めのソリッド系。前出2モデルよりはボールのつぶれ感を感じましたが、冷静に振り返るとシャフトのしなり感だったのかな? 音も前出2モデルよりも気持ち低めだったように感じました。


弾道はこんな感じで


そのスカイトラックデータはこちら


弾道的には高弾道ですが、ロフト角26度考えれば超高弾道といってもいいかもしれません。マジで「上げよう」なんて意識は一切要りません。クラブを信じて振り切れば、勝手にクラブが上げてくれます。つまりは、余計なことを考えず、フィニッシュまで振り抜くことがカギとなりそうな気配でした。


出球傾向は、ボクのスイングで強めのドロー系。まあ、ぶっちゃけフックかな。どうしても重量的に軽めなので、振れちゃいます。そうすると、つかまり過ぎでフックでした。かなり意識して振らないと…というのはボクの場合なので、逆にスライサーにとっては!?


シャフトフィーリングと振り感ですが、スチールのわりにはしなり感タップリですね。むしろカーボンの硬いほうがガッチリしていそうな感じでした。でも、シャフトのしなりを感じながら打ちたいタイプにはいいかもしれません。違和感なくしなってくれるので、気持ちよく振れると思います。


今回ボクは試打した限りでは、このスペックでHS38~40m/sあたりにオススメ。これは確実にオートマチック系で、クラブがガッツリ仕事をしてくれます。打ち手は、むしろその邪魔をしないことを意識したほうが良さそうな気配もありました。ボクのようにスイング途中で「あっ!?」とか思っても何もせず、とにかくフィニッシュまでキッチリ振り切ったほうが、結果は良くなりそうかなって。そんな気配を存分に感じました。

<キャロウェイ「PARADYM Ai-SMOKE MAX FAST」アイアン>

■KAZ'sインプレッション(10点満点)

▽飛距離:9▽上がりやすさ:9▽操作性:7▽構えやすさ:8▽打感の柔らかさ:8▽ミスの許容度:9

■ヘッド:ボディ【#5~#7】17-4ステンレススチール+ウレタン・マイクロスフィア+MIMタングステンウエート【#8~SW】17-4ステンレススチール、フェース=17-4ステンレススチール

■シャフト(重量/トルク/調子):スチールシャフト「NSPRO850GH neo」(S=88g/2.0/中調子)、「NSPRO ZELOS7」(S=77.5g/2.6/先調子)。カーボンシャフト「TENSEI 40 for Callaway」(R=47g/5.5/中調子)。

■価格:5本(#6~P)セット13万7500円、単品(#5、AW、GW、SW)各1本2万7500円 ※価格は税込み